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Conjunctivitis

結膜炎

結膜炎とは

「結膜」は、瞼の裏側と眼球の前半分の表面をつなぐ袋状の膜組織です。外部のゴミや、ばい菌が目に侵入するのを防いでくれます。ここに炎症が起きるのが結膜炎です。
感染性のあるタイプと、感染はしない、主としてアレルギー性のものとに分かれます。それぞれの症状によって、症状も対処法も異なりますから、早めに眼科を受診して、正しい治療を受けましょう。

いろいろな原因・症状

1. 細菌性結膜炎

小児と高齢者に多く発症し、小児ではインフルエンザ菌や肺炎球菌が、また高齢者では黄色ブドウ球菌が原因となる事が多いです。症状として異物感や目やに・眼瞼結膜及び眼球結膜の充血などがあります。抗生物質の目薬で治療を行います。

2. 流行性角結膜炎

アデノウイルス8型、19型によるウイルス性結膜疾患で感染性が非常に強いので注意が必要です。俗に「はやり目」と言われるのはこれです。両眼(初期では片眼のこともあり)のさらっとした水のような目やに・涙目・まぶしさ・異物感などの症状があります。結膜炎を発症してしばらく経つと角膜の病気を合併することがあり、角膜混濁が進行すると視力低下を生じることがあります。

アデノウイルスに直接作用する薬はないので細菌の混合感染を防ぐため、抗菌薬の目薬や消炎を目的とした目薬で治療します。治るには2~3週間かかります。学校感染症の第3種に分類されるため、医師が感染の恐れがないと認めるまで出席停止となります。潜伏期間も8~14日間あるため注意が必要です。

流行性角結膜炎

3. 咽頭結膜熱

アデノウイルス3型を主体とするウイルス性結膜疾患で小児に多く発症し、目の症状(目の充血)以外にも発熱や咽頭炎などを合併します。プールの水を介して感染することが多く(プール熱)、プールが始まる6月頃から徐々に流行が始まり7月~8月にピークを迎えます。アデノウイルスに直接作用する薬はないので細菌の混合感染を防ぐため抗菌薬の目薬で治療を行います。学校感染症の2種に分類されるため、主要症状の消失後2日を経過するまで出席停止となります。約5~7日間の潜伏期間があるので注意が必要です。

4. 急性出血性結膜炎

エンテロウイルス属70型、コクサッキーウイルスA24型によるウイルス性結膜疾患です。両眼の異物感・軽度の涙目・さらっとした目やになどの症状があり、眼球結膜下出血を認めます。急激な発症で初期に痛みがあることがあります。
エンテロウイルス属に直接作用する薬はないので、細菌の混合感染を防止するため抗生物質と抗炎症薬で治療をします。学校感染症の第3種に分類されるため、医師が感染の恐れがないと認めるまで出席停止となります。潜伏期は約1日で他の結膜炎と比べて早く症状が出やすい様です。

5. アレルギー性結膜炎

原因抗原(アレルギーを引き起こす原因物質)として花粉・ハウスダストなどが挙げられます。症状の発現に季節性のあるものを季節性アレルギー性結膜炎(主に花粉による)、一年を通してあるものを通年性アレルギー性結膜炎(主にハウスダストによる)といいます。

両眼のかゆみ・ねばっとした目やに・涙目などの症状があります。治療として抗アレルギー点眼薬を中心に使用します。また、花粉症対策や部屋の掃除や換気をするなど、抗原の除去や回避に努めることも重要です。

アレルギー性結膜炎

1~4の結膜炎は手洗いを励行し、洗面器・タオルを共有しないようにして、出た目やになどはハンカチで拭き取らずティッシュペーパーで拭き取り、その後捨てましょう。

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