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テーラーメード医療による緑内障治療の取り組み

緑内障は慢性に進行し、放置すると失明に至る予後不良の疾患です。

その自覚症状は非常に軽微でしばしば無症状で進行してから来院される患者さんが多数おられます。しかも治療が始まっても治療の成否を体感できる事がなかなかできない場合があります。そのため、時間とともに治療に対する意欲やモチベーションが低下し、いつの間にか治療や診察検査を中断したりする患者さんが多数見られます。


せっかく十分な医療を受ける機会に恵まれてもこのような理由で治療や受診が中断されたりすると患者さん本人にとって大きな損失になります。


視力や視野が緑内障により高度に障害され日常生活が不便になったり自動車運転免許を失ったり、目で見て楽しむ様々な趣味や娯楽ができなくなってから、何とか以前の様な視力や視野に回復してほしいと希望されて当院を受診される患者さんが多数おられます。


でもそのような患者さんを診察して、患者さんの苦痛がとてもわかるとともに私達医療従事者も大きな無力感を感じるのです。その様な患者さんの「ものを見る機能」は長年緑内障を患われた結果、現代の医学でも回復困難な状態に進行している場合が多いのです。


その様な患者さんを一人でも少なくするために、川島眼科では、治療の最初に十分に時間をとり、医師と看護師、検査技師のチームにより、まず『緑内障とはどのような病気で、何が悪いのか』、また『治療の必要性と病気の予後について』冊子やビデオを使って説明させて頂きます。

その後患者さんご本人の緑内障の状態(視力、眼圧、視野、画像解析など)を説明して、今後の治療の目標を上げさせて頂きます。



その目標に向かって医療チームと患者さんがともに緑内障という病を克服するために努力していく体制を作っていきます。それぞれの方に応じた治療をチーム全体で行っていくテーラーメード医療です。緑内障の患者さんは時に治療の実感が得られないとか、自分の将来に対する不安や医療費の問題など様々なお悩みをお持ちの方が多いです。そのようなお悩みの相談口になろうと考えチーム全体として病気に立ち向かいたいと思います。



院長  川島幸夫

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